NPO法人 日本卵殻膜推進協会

“卵”にまつわるSTORY

Story 1「卵」は生命や復活の象徴

普通「卵」と言えば、皆さんは主に食品としても身近な「鶏卵」を思い出されるのではないでしょうか?本サイトで広く認知向上を目指している「卵殻膜」も、鶏卵由来の素材のことです。非常に安価で栄養価が高く、世界中どこでも手に入る鶏卵は、食としてはもちろんのこと、文化的な側面でも様々な場面に登場します。
キリスト教の典礼暦における最も重要な祝日「復活祭(イースター)」は、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが3日目に復活したことを記念したもの。基本的に春分後の最初の満月の次の日曜日に祝われ、年によって日付が変わる移動祝日です。この日の祝いのため特別に飾りつけられた鶏卵を「イースター・エッグ」と呼んでいます。イースターでは、固ゆでの卵が赤く塗られますが、この赤はキリストの血によって世界が救われ、キリストの血によって人類が再生することを表しています。卵は復活のシンボルであり、休止の間もその内側に新しい生命を宿しているとされます。
また、中国では結婚や産後1ヶ月のお祝いに親戚、友人、同僚等に、赤く着色したゆで卵が配られる風習があります。これは一説によると、三国時代に呉の孫権が、蜀の劉備の殺害を企てた際、孫権が劉備と自分妹との結婚で劉備を自国へおびき寄せようとしたのを、劉備の軍師である諸葛孔明がいち早く見抜き、劉備が呉に入るとすぐ赤い卵を配り、人々に劉備と孫権の妹との結婚を祝させ、公子の誕生を祈願させたことが起源だとされます。諸葛孔明が発案したこの「紅蛋」には、赤(紅)が「祝福」、卵(蛋)が「子宝の願い」という意味が込められていると考えられています。
このように「卵」は、世界の様々なところで生命や復活の象徴として捉えられており、こうした伝統の行事などで用いられることがしばしばあります。